ソフトボールはでくんな?

明日はずいぶん冷え込むらしい。
西の空もそれを示すかのようである。
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シャトルバスの子どもたちも家路をいそぐ。
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運動場から、サッカーと野球の練習
の声が響く。
そろそろ野球はシーズンオフにはいる。
逆に、サッカーは今からがシーズンである。
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ずいぶん昔になるが、3つ目の学校に赴任する
ことになった。上益城の山間部の学校である。
辞令交付式後の校長先生から
「先生な、ソフトボールはでくんな?」
と尋ねられた。
「え、したことはありません。」
「ソフトボールばしどうしきらんと、保護者の信頼はえられんばい。」
えっ、一体どんな学校だろうと心配になった。

その学校に3年間いたが、1年目は、県給食研究指定校であり
研究主任をすることになった。部活は免除してもらう。
その年が発表。
無事発表を終え、次の年から、部活動漬けになる。
なかでもソフトボールは保護者が熱心なのである。
部活動の時間となると三々五々保護者が応援に来られる。

4時過ぎからはじめ、暗くなるまで。
夏場は、7時半過ぎまで練習をする。
土曜日、日曜日は対外試合。

部活の虜になるのは遅いほうであった。
確かに、部活動は夢中になる面を持つ。
練習をした分だけ強くなる。おもしろい。
子どもの力を目に見えて引き出せる。
練習と勝率は比例していくのである。
すばらしいピッチャーを擁し、連戦連勝。

ソフトのシーズンが終わると、すぐサッカーに。
日暮れが早いので、朝からの練習も入れた。
山間部の11月は寒い。だからこそ走り回った。
その生活が続く。家に帰り着くのは9時頃。
そして夕食。風呂。家族団らんのため、日曜日毎に
娘を連れて試合に行っていた。

授業をしながら、ソフトの打順を考えたり、
サッカーのフォーメーションを頭に浮かべたり
夢中になっていた。
保護者とも本当に親しくなっていった。
郷に入ったら郷に従え、ということなのである。
しかし、授業の力を付ける大事な時期に
ボールのみを追っていたような気がする。
これが新任で本校に赴任したら、授業をする力
をつけることなく、部活の魅力に負けてしまっていただろう。

しかし、子どもたちに確かな学力を付けていたのかと
今も反省している。
by shin0710s | 2005-11-17 20:41 | Trackback

ダックス4匹の愛犬と猫1匹の動物たち。周囲約7kmの世界で見聞したことを日記風に書いています。


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