2012年 11月 29日
蓮台寺へ。
一度行ってみたかったお寺である。
浄土宗西山禅林寺派の寺院である。
本堂の前には千体地蔵。
謡曲史跡保存会の立板と檜垣嫗の石像。
室町時代の猿楽師・世阿弥が佐渡への流刑のあいだに創ったと言われる
謡曲「 檜垣 ( ひがき ) 」は、この檜垣嫗の話をモチーフとしている。
謡曲「檜垣」とは?
影しらかわ(白・白川)の水汲めば 影白川の水汲めば
月も袂や濡らすらん
つるべの水に影落ちて
袂を月や上(のぼ)るらん
運ぶあしたづ(足・蘆鶴)の ね(音・根)こそ絶ゆれ浮き草の
水は運びて参らする
罪を浮かめてたび給へ 罪を浮かめてたび給へ
あらすじ
肥後国岩戸山に住む僧が、毎日閼伽の水を汲みにくる老女を不審に思って今日も待つ。
老衰を嘆きつつやって来た老女は、檜垣の媼の「みつはくむ」の歌の由来を語り
、弔いを乞い姿を消す。所の者に勧められ、僧が白河のほとりの庵を尋ねると、
媼の霊が現れ、弔いを感謝し無常の世を嘆く。
女の霊は、地獄での苦しみと今なお釣瓶に因果の水を汲む有様を見せ、
懺悔の舞を舞って成仏を願う。
何となく昔この檜垣の謡曲を聴いたことがあったので
一度訪ねてみたかったお寺である。