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白秋の黄昏

泣いた赤鬼。

明日は学校訪問である。
3年生の道徳の授業でこの[泣いた赤鬼]が取り上げてある。
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山の中に、一人の赤鬼が住んでいました。赤鬼は、人間たちとも仲良くしたいと考えて、
自分の家の前に、 「心のやさしい鬼のうちです。どなたでもおいでください。
おいしいお菓子がございます。お茶も沸かしてございます。」
と書いた、立て札を立てました。
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けれども、人間は疑って、誰一人遊びにきませんでした。
赤鬼は悲しみ、信用してもらえないことをくやしがり、おしまいには腹を立てて、
立て札を引き抜いてしまいました。
そこへ、友達の青鬼が訪ねて来ました。青鬼は、わけを聞いて、
赤鬼のために次のようなことを考えてやりました。

青鬼が人間の村へ出かけて大暴れをする。
そこへ赤鬼が出てきて、青鬼をこらしめる。
そうすれば、人間たちにも、赤鬼がやさしい鬼だということがわかるだろう、と言うのでした。
しかし、それでは青鬼にすまない、としぶる赤鬼を、
青鬼は、無理やり引っ張って、村へ出かけて行きました。

計画は成功して、村の人たちは、安心して赤鬼のところへ遊びにくるようになりました。
毎日、毎日、村から山へ、三人、五人と連れ立って、出かけて来ました。
こうして、赤鬼には人間の友達ができました。赤鬼は、とても喜びました。
しかし、日がたつにつれて、気になってくることがありました。
それは、あの日から訪ねて来なくなった、青鬼のことでした。

ある日、赤鬼は、青鬼の家を訪ねてみました。青鬼の家は、戸が、かたく、しまっていました。
ふと、気がつくと、戸のわきには、貼り紙がしてありました。
そして、それに、何か、字が書かれていました。

「赤鬼くん、人間たちと仲良くして、楽しく暮らしてください。
もし、ぼくが、このまま君と付き合っていると、君も悪い鬼だと思われるかもしれません。
それで、ぼくは、旅に出るけれども、いつまでも君を忘れません。
さようなら、体を大事にしてください。どこまでも君の友達、青鬼。」

赤鬼は、だまって、それを読みました。二度も三度も読みました。
戸に手をかけて顔を押し付け、しくしくと、なみだを流して泣きました。


さてこの童話をどのように子どもたちに提示し、どんな心情を培おう
とするのかな。
楽しみである。
余りに有名な童話である。
この童話についてこのような意見もある。

 自分の童話の中心に「善」を据えた広介は、もう一つの飛躍をします。
悪と見えるものの心や行いに善を書いた、という発展です。
それが「泣いた赤鬼」と「りゅうの目のなみだ」です。

  鬼として生まれながら、こころねのやさしい赤鬼が、
人間と仲良くしようと考えるのですが、怖がられてうまく行きません。
そこへ青鬼がやって来て、村人の前で、芝居をしようと言います。
青鬼が村にで乱暴を働き、それを赤鬼が懲らしめる。

  芝居はうまく行き、赤鬼は村人に受けいられます。
村人と仲良くお茶を飲み、楽しく暮らします。
しかし、青鬼はそれっきり姿を見せません。
赤鬼は心配で心配で、青鬼の家に家に行き、張り紙を見つけます。

 「  あかおにくん、

  にんげんたちとは どこまでも なかよく まじめに
  つきあって、 たのしく くらして いって ください。

  ぼくは、しばらく きみには お目に かかりません。
  このまま きみと つきあいをつづけていけば、
  にんげんは、 きみを うたがう ことに なるかもしれません。
  うすきみわるく おもわないでも ありません。
  それでは まことに つまらない。
  そう かんがえて、 ぼくは これから たびに でる ことに しました。

  ながい ながい たびに なるかも しれません。
  けれども、ぼくは いつでも きみを わすれますまい。
  どこかで またも あう 日が あるかも しれません。

  さようなら、きみ、からだを だいじにして ください。
  どこまでも きみの ともだち
                     あおおに 」


           ※原文は平仮名の部分がカタカナです。

 広介は昭和四十八年十一月十七日、八十歳で亡くなりました。
生涯にわたって童話を書き、千以上の作品を残しています。

広介の童話は、母親が子守歌のように読み聞かせるもの、として人の善意を書きつづったのです

というのである。
さてさて子どもたちはどんな反応を示すかな。
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by shin0710s | 2014-09-04 17:37 | 読書 | Trackback

ビーグル1匹、ダックス5匹の愛犬と猫2匹の動物たち。周囲約7kmの世界で見聞したことを日記風に書いています。