2015年 01月 01日
修正会をつとめる。
浄土真宗の元旦はどのようなものであろうか。
修正会とは、正月元旦につとめられる法会で、一般には正月に修する法会という意味である。
浄土真宗においては、一年の計は元旦にあり、と言い習わすことから、
一年の始まりに当たり「念仏を正しく身に修める法会」とされているらしい。
ところで、煩悩に正月休みなし。私たちは毎日毎日煩悩いっぱいで生きているのであるが、
これをなくすことはできない。
煩悩は、なくすことはできないが、気づくことが大切なのであろう。
煩悩いっぱいで生きておりながら、煩悩に気づいていないからどうしょうもない
不安や苦しみをかか抱え込んでしまうのである。
深い思考を通して煩悩解放を完成された阿弥陀仏は、南無阿弥陀仏となってこの私に届き、
わが心のあ在り様が知られたとき、自然に頭が下がり、すがすがしい心の夜明けが訪れる。
蓮如上人は、「あらたまの年のはじめは祝うとも 南無阿弥陀仏のこころわするな」とよ詠まれ、
念仏あってこそ新年が本当の新年になるのだ、と教えられるのである。
正法寺の修正会は、午前9時よりつとめる。
今年は、弟の住職、新発意、従妹それに私で色衣、五条袈裟で出仕。
正信偈の行譜でお勤めをする。
そして法話。法話にはならないが、今年は私がつとめる。
小学校低学年時代の正法寺の修正会の様子を思い出す。
午前7時、すべての戸や障子を開ききり、お勤めをする。
とにかく寒かった。
それが終わると、村外れにあったお墓へ。
正法寺の墓地でのお勤め。
寺に帰り、父の元旦の訓話。
そしてお屠蘇をいただく。
ここまでが寺の修正会であった。
ここからやっと暖かな部屋で正月の料理をいただく。
お屠蘇で顔を真っ赤にして雑煮を食べる。
60年近く昔のことである。
最後は、みんなで記念撮影。