2006年 04月 14日
過保護にならない子どもの安全を
藤棚から、薄紫の花房から馥郁たる香りが流れてくる。
月曜日の就任式から、始業式、入学式。
大きな行事を終えての今日である。
「長かったぁ」
「きつかったぁ」
と職員室から声が聞こえてくる。
第1週は、子どもと担任のせめぎ合い。
学級のルールが確立していない中で
新たな学級づくりが始まる。
本年度全員が新しい学級担任で
持ち上がりはない。
それだけに、教師の個性が出てくる。
それがまた子ども達にとっては新鮮である。
学級づくりと平行しながら、学校の委員会やクラブ、
それに登校班等への指導が必要になる。
更に輪をかけて本校はシャトルバスである。
バスの発車時間までには子ども達を出さなければならない。
まさに時間との戦いになる。
それだけに、4時45分のバスが発車し、
子ども達がいなくなると息をやっとつける。
とは言っても学校は子どもの命を預かっている。
家に着くまでは安心できない。いや家に着いても
事故やけががないようにと願う。
この状況であり、学校だけでは、とても子どもの安全は確保できない。
本校では、地域の協力がある。
朝、子ども達とともに、自分の健康も兼ねて一緒に
歩く地域の方がおられる。
それなりの服装で。
そして全くのボランティアで歩いてこられる方。
下校も又、地域の老人会を中心に子ども達を
見守ってくださる。
「いや、子ども達が気になるんです」
「つい、口を出しそうになるんですが、我慢してます」
と、ありがたい言葉である。
幼児は、肌を離せ、手を離すな。少年は、手を離せ、目を離すな、
なのである。少しくらいの羽目は図示は見逃してください、とお願いしている。
過保護にならない安全対策をただいま模索中である。
コウメはサクラの娘である。
しかし今では、当然のことながら世話をすることはない。
ご飯だって、自分が先である。ほしがってコウメが寄って来ようものなら、
「うーっ、来るな」
と威嚇する。それでは、全然我が子と思っていないかというと、
例えば、知人が、コウメを
「小さくてかわいいですね」
と言って抱き上げようものなら、心配してヒャンヒャン鳴いて
立ちかかる。そしてコウメをおろすと、自分の後ろに隠す。
又、コウメがしかられて鳴き声をあげようものなら、これまた
心配そうにヒャンヒャン鳴いて動き回る。
コウメは、サクラと比べると随分小さい。
それに、サクラほど美犬ではない。
しかし、ビロードのような毛並みがサクラ
を凌いでいる。
今日は、少しコウメを追いかけてみよう。