2005年 08月 30日
あるだけでは気づかない?
庭の一角で花をつけ始めた。
近寄って見るとアゲハチョウが蜜を吸っている。
あわててデジカメで撮ってみた。
今までだと今年も咲いたな、とただ
眺めているだけであったのだが。
小さな花びらのグラデーションに目がいく。
花びらの中の小さな紫に心を奪われる。
アゲハチョウの羽ばたきもいい。
これまで、勤務場所をずいぶん変えてきている。初任の
地は、神戸市。そして、熊本市。その後、九州山地の麓。
更には黒川温泉で有名な小国郷。
13カ所勤務場所を変えている。
それぞれの場所には、それぞれの風と香りが
あったはずなのに、立ち止まって目を注ぐことが
少なかったような気がする。
仕事に追われていたのかもしれないし、
家に帰れば子育てにも心を砕いていたのかも
しれない。
この年齢になって初めて、足を止めて心ゆくまで
眺めることができるようになった。
それは、今生きている自分の世界が
多くのつながりの中にあることに
気づき始めたためであるからかもしれない。
日々、喜怒哀楽の世界にありながら、
身の回りの小さな世界を見たり、聞いたり
考えたりすることは、自分の姿を振り返る
良い機会になっている。
年齢を重ねるとはすばらしいことである。
馬齢というなかれ、である。