2013年 06月 06日
絵を習いたい。
静物画ある。風景画がある。そして心象画もある。
その絵を見ながら父の姿を思い出していた。
父が油絵を始めたのは還暦を過ぎてからである。
花瓶に挿した花を描いたり、境内の庭を描いたりしていた。
そして、作品の批評を求めていた。
作品の出来は…ん?というのが多かったが
父の意欲を削ぐことがないように1点ほめて2点気がついたことを
言っていた。
といっても私に絵心があるわけではないのでかなりいい加減な
批評だった。
それでもめげることなく筆を握っていた。
時には、単車に乗ってスケッチをしにいくこともあった。
絵を描く時は、無心になれる時間が訪れることもあるのだろうか。
思い通りにならずイライラ感が増すこともあるのだろうか。
ギャラリーには父の油絵の先生の作品もある。
飄々とした先生だった。
飾らず、威張らず、あるがままの先生の姿を思い出す。
美術の先生であった。定年後本格的に描き始められ何度も入賞されている。
そんな先生についた
父にとって絵を描くことは、きっと楽しい時間であったに違いない。
そしてまた過ぎし日々を思い出すことにつながっていたのかもしれない。