2013年 10月 08日
大聖院へ。
亀井勝一郎は、学生時代影響を受けた評論家である。
国語の教科書に出ていた「愛の無情について」が最初である。
教師になってまずそろえたのが亀井勝一郎全集である。
亀井勝一郎の『大和古寺風物誌』は、奈良の有名な古寺を巡り、
その寺院が建立された歴史的、社会的な背景を考察したり、仏像の、
単なる美術品としての美を超えた宗教的な美について考察したりしている。
仏像を美術品としてではなく、信仰の対象として論じている。
人生とは、邂逅し、開眼しそして瞑目するとは彼の言葉ではなかったか。
教師になって最初の年に、明日香を歩いた。法隆寺そして中宮寺。
岡寺、橘寺、飛鳥寺などのお寺である。
人はどんな思いを持って仏に合掌をしているのか。
悲しみ、悔しさ、怒りそしてあきらめをもって手を合わせている。
今回は、大聖院を歩く。
大聖院(だいしょういん)は広島県廿日市市宮島町にある真言宗御室派の
大本山の寺院。山号は多喜山(たきやま、「滝山」とも)、多喜山大聖院水精寺(すいしょうじ)と号する。
宮島で最古の歴史を持つ寺院であり、厳島神社の別当寺として祭祀を司り
社僧を統括してきた寺院である。
山門をくぐり抜ける。
参道の階段を上り、右手に大きな建物が観音堂。
観音堂の上には、 摩尼殿。
仁王門には、阿吽の仁王像。
境内を歩く。
人々の祈りの気持ちがそれぞれの形となっている。