土突き歌がききたい。

土突きは、祝い歌の一種で家の建築の際などに土を丸太で突き固めることであり、
地搗音頭,土突き歌、胴突歌ともいわれています。
土台を固めるための柱を建てる際に櫓を組み、その真ん中に丸太を何本かの綱で釣り下げて引っ張り、
掛け声の歌と共にドスンと落として地面を固めます。
地搗音頭は音頭取が勢子と掛け合いながら謡う労作民謡です。
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しかし今はほとんど聞くこともなくなっています。
船津山口の松ノ本共同墓地に「松本新兵衛之墓」があります。
墓標には「音頭司 松本新兵衛之墓」と記されています。
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背面には明治三十年建立と彫られています。墓の基底部には、寄進者の名前があります。
地域の長老の話によると、明治10年(1877年)西南の役において天守並びに本丸等が炎上。
城下に飛び火して内坪井、藪内京町等が炎上消失しています。
戦後、傷んだ熊本城を補修する際、船津山口出身で、明治30年(1897)78歳で亡くなった
松本新兵衛氏は熊本城修復の「土突き」の音頭司(頭領)だったそうです。
明治30年(1897)にその遺徳を偲んで弟子たちにより建立されたいうことです。
寄進者には本町の人のみならず御船町、美里町の56人もの人名があり、人徳の深さがうかがわれます。
船津の山口には「土突き」が郷土芸能として伝えられてきましたが、後継者等の減少により今は行われていません。
この土突き歌ですが歌える人もいないようです。
地搗音頭として

音頭取「とこえーいとえいと」
引子「はーえーいとえいと」
音頭取「あーえいとの調子がよーそろた」
引子「はーえーいとえいと」
音頭取「あーえいとの調子がそろたなら」
音頭取「いよー今日は日もよし地搗をなさる」
引子「はーよいよい」
音頭取「金の土搗黄金のやぐら」
引子「とこよいよいよいとな、はらりやこらりや、はらよいとせ」
音頭取「綾と錦とねり分け手縄、縄を引く子が七十と五人、中に取分立分問答、縄を引く人皆福の神、
音頭取る人皆福えべす、のめや大黒笑えやえべす色は五色でふり出す金は金や圓札限りない、
長者長者は世に多けれど末代長者は此の家ばかり、あまり長きは引子が退屈、
この辺で一本切り上げて、えんややつさで搗いてくれやつさ、やつさ」

があります。
きっとこのような土突き歌を歌いながら松本新兵衛兵さんのもと土突きが行われていたのでしょう。
またこの土突き歌は、唄い手がその地域に応じて即興で作り、聞き伝えられてきています。
ぜひ後世に残したい郷土芸能であり歌でもあります。
皆さんの地域にどのような地搗歌があったか古老に聞いてみませんか。
きっと新たな発見があると思います。


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by shin0710s | 2017-04-10 20:55 | 祭り | Trackback

ダックス5匹の愛犬と猫2匹の動物たち。周囲約7kmの世界で見聞したことを日記風に書いています。


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