2006年 07月 06日
うまく伝えるための三原則。授業に使えるか?
子供たちは運動場へ飛び出す。
中庭では、ミニミニ水田観察中。
「何がいる?」
「オタマジャクシです、ほら」
アメンボだと予想していたが・・・
オタマジャクシとは。
昨日の「白いぼうし」で1学期の研究授業10本が全て終わった。
収穫の多い1学期であった。
ところで、ここ数年来思うことである。
それは、教師のプレゼンテーションについてである。
佐藤綾子さん(国際派パフォーマンス研究所代表)は、
うまく伝えるための三原則として
①誰でも自分の言いたいことをきちんと伝える権利がある。
②しかし、相手にもあなたの話を聞かない権利がある。
③伝え方には技術がある。
をあげている。
私たち教師は、子ども達に毎日授業をとおして
話しかけている。
そして更に、子ども達から言葉や態度を引き出している。
佐藤さんにしばらく耳を傾けてみたい。
原則の①は、伝えたいと思う気持ちが大切。
つまり、自分の言いたいことがきちんと言えてこそというのである。
自己実現ということである。
原則の②は、相手が聞きたい話を考える。
相手が聞きたくないと思うのはどんなとき?
それは、相手のニーズや個性と心情に話が合っていないとき。
この原則で重要なのは、
「A・T・T」である。
「あかるく、たのしく、ためになる」
と言う相手にとって為になるポイントをしっかり押さえること。
原則の③は、伝える技術を身につける。
伝え方には技術がある、と言うことである。
話の目的を次の3点にしっかり絞ること。
ⅰ説得したいのか
ⅱ楽しませたいのか
ⅲ何かを知らせたいのか
その上で、ポイントは一行に絞ること。
そして、佐藤さんは言う。
「私のパフォーマンス学での最重要分野で、非言語的パフォーマンス(言葉以外の表現)
に注意を集中することです。・・・話している時間の半分以上は相手の目をしっかりと見ることです。そして活気のある顔の表情が実に大切です。・・・よく見つめ、よく動く表情で話をしましょう。更に、姿勢は遠目からでもよく目立ちます。背筋をぴんと伸ばし前に身を乗り出し、しっかりと相手を見つめて話をする・・・」
さて、このことで日々の授業を考えると、それは、まずは教科の授業である。
自分の言いたいことをきちんと伝えるためには、教材研究をして、何をこの時間で子ども達に身につけさせるとを明確にすることであろう。
原則の②は、子どもの「やりたい、学びたい」の心情を喚起するためには、まずは子どもの実態を把握することである。そして、どうしたら教科目標に到達させるかを具体的な方法を工夫することである。
明るく、楽しく、ためになるのA・T・Tの視点をしっかり持つことであろう。
原則の③は、教師が一番弱いところである。学習訓練をきちんとする。
つまり聞き方や話し方の指導をする。発表の仕方についてもしかりである。
それでは、非言語的パフォーマンスについてはどうであろう。
教師の個性と言うことで努力すること、系統的に学ぶことがあまりにも少ない。
子どもが学校に来ることは当たり前、授業に出ることは当然とつい思っている。
原則の②の相手にもあなたの話を聞かない権利がある、など想像だにしない。
まだまだ、私たち教師の努力しなければならないことは多い。
「さあ、散歩にいこうか」
まだ明るいし、今日はじっくり遊べるぞ。
「コウメ、サクラおいで」
「パパさん、待ってー」
「ちょっとお腹の調子が悪いんです」
そりゃそうだろうよ、食べ過ぎというものよ。
そのお腹を見てごらん。
「サクラおいでー」
「さあ、出かけよう」